フォクトレンダー
世界最古のカメラメーカーの一つで歴史はあるけれど吸収合併を経て現在は日本のレンズ製造会社のcosinaが製造をしています
今回のカラースコパーは1960年前後くらいの古いもので3群4枚のテッサー型(Xenar)でフォクトレンダーがツァイスに吸収される前のものでトロニエさんという天才が設計したレンズです
トロニエさんについてはwikipediaを見たほうが間違いないです
ジャンク
ピントリングが少しジャリジャリしていたのでできる範囲でグリスアップして拭いてを繰り返しました
たぶん完全に分解しませんでしたし、どうバラすべきなのかもわからず、組み上げる自信もなかったのでできる範囲でです
その際に絞り羽根のところのネジをうっかり外して組み上げるのに半日費やしました
絞り羽根は二度とバラしたくないくらいには根気のいる作業でしたが一度構造を理解すれば2回目はスムーズにいきます
ゴミが入っていたのが気になって再度バラしたので2回絞り羽根を組み上げました
デッケルマウント
私はNikonのD600を使っているのでマウントアダプター経由で使用しました
一眼のフルサイズ機ですが後玉がミラーに干渉することもなく無限遠も出ました
写り
電子接点がないので正しいf値はわかりませんがわかるものだけ記載します
開放f2.8ではハイライトに滲みが出る時があります
軸上色収差やパープルフリンジも若干出ますが気になりません
滲みと上手く混ざっていると言った方が良いかもしれません
オールドレンズとして考えるとかなり優秀かと思います
ぼけに関してはf2.8なのでそこまでぼけませんが周辺が少しグルグルっぽいかもしれません
テッサー型なのでダブルガウス型のようなボケとは少し違ってすっきりしたボケです
開放でf2.8ということもあり、中央の解像感はや質感描写はいいです
周辺に関してはマクロレンズとかと比べると少し曖昧です
ぼけはやはり固めです
絞りは不明ですが遠景だと周辺が怪しいかもしれません
これは少し絞っていると思いますが若干歪みがあります
ただ普通に建物とか撮らない限りは気にならないレンズかと思います
こういう被写体だと補正をかけた方が良いです
こちらも歪んでいますがそれよりも上部が逆光でコントラストが落ちています
このレンズはあまり逆光に強くないです
順光で撮る分には問題ないかと思います
立体感もあります
近接はあまりおすすめしません
最短撮影距離が1mなのでスナップで花とか気になる方はかなり使いにくいです
まとめ
全体的に色は濃い目で固めですっきりした描写です
ぼけを求めるようなレンズではありませんが個人的には開放で撮った方が好みです
逆光には弱いのでフードがあった方が良いですがコンパクトさが失われてしまいます
近接撮影は最短撮影距離が長いので好ましくないです
ヘリコイドが固いので操作性があまり良くないです
パンケーキレンズのようにコンパクト過ぎて指が写り込むことが多々ありました
レンズが小さいのでスナップで撮ってますよ感が出なくて良いです