Heilos 81
現在のウクライナのアーセナル社にて作られたレンズです
Heilosと言えばロシアレンズやソビエトレンズと呼ばれることも多いかと思いますが今回のレンズは92年製造でソ連解体後に製造されたレンズなので厳密にはウクライナレンズと言う方が正しいかと思われます
そんなことはどうでも良くてロシアレンズってロモグラフィーのイメージなのか色が緑や黄色に転ぶ印象を持っていました
ではなぜ購入したかと言うとニコンのFマウント互換のマウントのレンズだったんです
元はkief-19とか20っていうカメラ用のレンズなんですけどね
というわけで購入したんですがもちろんジャンクです
ジャンク具合
絞りは不動でヘリコイドもジャリジャリしててムラがある状態でした
後玉のコーティングにもが引っ掻いたようなムラのある状態です
分解したところ粘着性の物質で絞り羽根のレバーが固定されていたので除去し、絞り羽根も油染みがあったので綺麗にしました
ヘリコイドも綺麗にし、グリスを塗るというほぼほぼオーバーホールをしたような形です
ついでにf2の解放で絞り羽根が少し顔を出していたのでしっかり調整しました
おそらく前のユーザーが絞り羽根が少し出るのが嫌で調整レバーを固定したんじんじゃないかと思います
ここまで分解して清掃するととても愛着が湧きます
写り
NIKONのD600で使用しました
今回は全てf値解放の写真です
全体的にフワッとしています
ハイライト部分が色づいています
光が強く当たっている部分は滲みがあり、ピントのピークが正直わからないくらいです
明暗のある被写体なんですがコントラストは緩くきつくない印象です
先の写真と同じでどことなく優しい印象があります
RAW現像で暗部を落とせばコントラストはしっかりつけられます
暗部を落とすと立体感が出やすい気がします
珍しく人物ですが後ろ姿です
立体感はあるかと思いますがこれもコントラストを少し弄っています
ただ距離によっては立体感が出にくいです
日陰だと正直面白くないです
日差しが当たって滲む感じが良いです
周辺が少し歪んでいますが開放なので仕方ないと思うかAPS-C機で使うかって所ですね
最後にボケ方ですが若干グルグルボケの傾向があります
まとめ
開放でしか撮っていませんが全体的に優しい描写をする印象でコントラストも低く、RAWの段階では黒潰れはほぼしていなかったと思います
ただ光が当たっている所やハイライトは滲みやすいです
ピントのピークは一眼レフ機のファインダーだと正直わかりません
悪くはないんですがめちゃくちゃ良いというわけでもありません
ただNIKONのFマウントで使えるレンズでは珍しい描写のレンズなのではないかと思います
おまけ
今回開放でしか撮っていないのには理由があり、分解清掃が甘かったのか撮りに出かけたら絞り羽根が粘って開放でしか撮れませんでした
再度分解清掃して今では普通に使えます
ただこのレンズのおかげというか、せいというか開放の撮影も意外と悪くないと思いました
それくらいにはこのレンズは気に入っていますし、人物ポートレートを撮ったら良い感じかもなって思いました
私は面倒なので人物ポートレートは撮りませんけどね